住んでみないとわからない?全館空調システムの住み心地・気になる電気代は?

2022.04.25

これまで室内の冷暖房は、エアコンを各部屋に1台ずつ設置していたご家庭が大半ではないでしょうか。ただ、この方法では、エアコンのないトイレや廊下に出た瞬間、あまりの寒さや蒸し暑さに「うっ!」となってしまったこともあったでしょう。ここでは「全館空調システム」について、仕組みやメリット・デメリットについて解説しています。

全館空調システムとは

全館空調システムとは建物の1カ所に空調機器を設置し、ダクトという太い管を使って空気を屋内の各所に送り込む仕組みのこと。部屋ごとに空調するのと異なり、建物内の全空間の温度を均一化するのが特徴です。
最近、増えてきた設備ですが欧米ではかなり以前から、とくに冬の温度を保つために導入されています。

これまで室内の冷暖房は、エアコンを各部屋に1台ずつ設置していたご家庭が大半ではないでしょうか。ただ、この方法では、エアコンのないトイレや廊下に出た瞬間、あまりの寒さや蒸し暑さに「うっ!」となってしまったこともあったでしょう。

全館空調システムであれば、すべての居室や廊下、キッチン、トイレ、浴室、脱衣所などの温度が一定に保たれるため、このような不快感はなくなります。
不快感だけではなく温度差は体に大きな負担になります。特に浴室やトイレが寒いと、温度差によって、血圧が乱高下しヒートショックといった症状を起こし亡くなることも少なくありません。

全館空調システムを導入すれば暑い日や寒い日の移動の精神的、肉体的な負担が大幅に減少し、安全性が高まるのです。
さらに、全館空調システムには24時間換気が義務づけられています。「建物内の温度が一定、いつもきれいな空気」という2つの良さを享受できます。

※当社の全館空調システム「匠空調」での建物内温度差

全館空調のメリット

では、全館空調のメリットをもっと具体的にみていきましょう。

暑さ・寒さを感じにくい家になる

一つ目は「暑さや寒さを感じにくい家になる」ということです。

玄関を開けて室内に一歩入れば、そこは快適空間です。そこにいても、どこに移動しても、暑さや寒さに「つらい」と感じることはほぼなくなります。

玄関ドアを開けた瞬間に、「あー暖かい」とか、「あー、涼しくて快適だ」となると、ほっとした思いが湧き出てくるでしょう。住まいは、仕事や買い物などの日常の行動から帰ってきたときに、安心感を与えてくれる場所です。
家の中すべて快適な空間であることは、質的に住み心地を高める大きなポイントなのです。

屋内の温度差がない

次に「屋内の温度差がない」ということは、寒暖差によるヒートショックのリスクを大幅に減らすことに直結します。
独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所(東京都板橋区)の調査では、入浴中に亡くなった人は年間約17,000人と推定されています(2013年)。
年間の交通事故死が3,000人程度ということを考えると、自動車の5倍以上も入浴の方が危険ともいえる数字です。

ヒートショックとは屋内で、暖かい(寒い)部屋から急に寒い(暖かい)部屋に行くことで、身体が周囲の環境に適応しようと、血管が急に収縮し、血圧が乱高下して、結果的に心筋梗塞や脳梗塞、大動脈解離、脳出血などを起こしてしまう現象のことです。

一般的に、ヒートショックは、室温差が10度以上あると起きやすいといわれています。
さらに、脱衣所やお風呂に入る際に服を脱ぐと、一層体温が下がり血管が収縮します。
お風呂に入る時は血栓ができやすくなるのですが、血管が収縮した状態だと血栓がつまりやすくなってしまいます。
また、血管が収縮した状態で暖かいお湯に浸かると一気に血管が広がるため、血圧が急に下がり意識を失っておぼれてしまうこともあります。

ヒートショックはお風呂で起きやすいと思われがちですが、トイレや洗面室をはじめ、普段使わない部屋で作業するときなどでも起きます。
高齢者に起きやすいと思われがちですが、働き盛りの世代でもリスクはあります。

また、「屋内に温度差がない」ということは、他の部屋に行くのがおっくうにならず、活動しやすくなるということでもあります。

冬や夏は寒さや汗だくになるのがイヤで、どうしても冷暖房の効いた部屋から出たくなくなるものです。掃除や片づけもつい後回しにしがちではないでしょうか。
身体を動かさないのは良いことではありません。
積極的な運動でなくても家事などを通じて活動量を増やすことは、健康にとって非常に有益であることがわかっています。「座りっぱなし」は健康に悪影響を及ぼすのです。

座りっぱなしに伴う血流や筋肉の代謝の低下で、心筋梗塞、脳血管疾患、肥満、糖尿病、がん、認知症などのリスクが高まる調査結果があります。
座っている時間が1日に4時間未満と11時間以上の人を比べると、座る時間が長い人は死亡リスクが40%も高まるという結果となっています。30分に1回立って動くとリスクを減らせるとされています。
参考:スポーツ庁 https://sports.go.jp/special/value-sports/7.html

屋内の温度を一定にすれば、部屋間の移動が苦にならなくなるので自然と移動する頻度が増え、健康に寄与するということですね。

梅雨などの季節でも収納も含めて家中カラッとしている

3つ目に挙げたいメリットは、室内に空気の滞留がない点です。
雨の時期には押し入れや窓際などに湿気がたまり、特にカビが発生しやすいものです。
たとえば温度25度で湿度が70%になると数カ月でカビが繁殖し、湿度75%超で速度が急激に早まり、90%になると2日で目に見える程度まで繁殖するというデータがあります(※)。

※Guidelines for Humidity and Temperature in Canadian Archives
Technical Bulletin number23, Canadian Conservation Institute

室内のカビはアレルギーや肺炎の原因になることがあり、健康被害の原因となり得るのです。
また、健康被害がなくても収納していた家財道具や洋服にカビが生えるのは嫌なものです。

全館空調システムは24時間換気が義務付けられており、温度と湿度を適切に保つ働きもあります。これによりカビの繁殖を抑え、健康に寄与し快適性を大きく高めてくれます。

エアコンがないので室内も外観もスッキリ

エアコンが室内にあると、インテリアのイメージに影響を及ぼします。
全く何もない部屋でもエアコンだけは室内に設置されてしまうのが普通ですが、全館空調システムであれば、完全にイメージ通りの室内をデザインすることができます。

普通はエアコンの台数だけ室外機が必要なので、庭にこんな感じで室外機を置くことが多いのですが、かなり邪魔ですし美観も損ねます。
エアコン毎に必要となる室外機の設置が不要になり、庭を有効活用できます。

換気の必要がない

全館空調システムには24時間換気の機能もあるため、定期的に窓を開け換気をする必要がありません。
花粉症の方などアレルギーをもつ方にはとてもうれしい話ではないでしょうか。
花粉やPM2.5といった害になる物質や、虫や蚊などの侵入も防ぐのです。

全館空調のデメリット

一方で、全館空調には全くデメリットがないわけではありません。

個別に部屋の温度を調整できない

各部屋で室内温度を調整できないのですから、家族の中に暑がりの人と寒がりの人がいる場合、どちらかが設定温度に不満を感じてしまう可能性があります。こういった場合は、できるだけそれぞれが納得できる温度を見つけ出す工夫が必要になります。

全館に臭いが回りやすい

室内空間全体の空気を送風して温度や湿度を維持しているのですから、ニオイが回りやすいデメリットがあります。
室内でタバコを吸う家族がいる場合、タバコのニオイが全体に回ってしまうことにつながります。こんな場合は、タバコは外で吸ってもらうようにお願いをしてみましょう。
料理をする際も、必ず換気扇を使うようにしたいものです。

家の断熱性能が低いと電気代がかかる

全館空調システムは基本的に24時間稼働させるものです。
そうしなければこれまで述べてきたようなメリットは得られにくくなってしまうためです。このため、住まいの断熱性能が低いと、電気代がかかってしまいます。
電気代を抑えるには「高断熱住宅」にすることが重要です。最近、高断熱をうたう住まいが増えていますが、全館空調システムを導入するなら、そのなかでも一番レベルの高い断熱にすることが求められます。

高断熱住宅のなかでも一番レベルが高く、より電気代を押さえられるのが「ZEH(ゼッチ)住宅」というものです。
全館空調システムを導入する場合、ZEH住宅以上の断熱性能が求められます。
ZEHは、Net Zero Energy House(ネット ゼロ エネルギー ハウス)の略です。
住まいで消費する電気などを、太陽光発電などを利用して、住まいで電気をつくることによりまかなうもので、消費分よりもつくるエネルギーが多い住宅のことです。また、建物の断熱性能を上げることで、エネルギーの使用を抑制する住宅でもあります。

アキュラホームでは、全館空調システムを導入した住まいにかかる電気代を押さえるために、省エネ性能として最高レベルにあるZEH住宅を提供しています。

15年ぐらいでシステムの交換のタイミング

エアコンに寿命があるように、全館空調システムにも寿命があります。
だいたい15年くらいが交換の目安で、交換周期もエアコンと似ています。
ただ、交換費用が高額なのがデメリットです。修理や交換には数十万円からときには200万円くらいかかる可能性があります。
室内全部のエアコンを交換することと比較すると、費用的にはエアコンに軍配があがります。毎月「修繕積立金」として住まい関連の費用を貯蓄しておくことをお薦めします。

壊れた場合に困る

全館空調システムが突然、壊れてしまったら…。春や秋であれば我慢できるのですが、冬や夏は工事が終わるまで大変です。修理が終わるまで暑さや寒さを我慢しなければなりません。
ただ、災害が起きた時にはこういったことが起きる可能性がありますから、ある程度割り切ってそのときに扇風機や別の暖房器具を用意するか、あるいは工事中は別の場所で暮らす、という対策を考えておくのがよいのではないでしょうか。

壊れた場合に長い年数が経過していると修理できないことがある

全館空調システムが壊れたときに修理ができればいいのですが、製造中止になってから期間が長く経過していると修理部品が残っていないことがあります。
この場合、全部取り替えることになります。この場合の費用はさきほども述べたように200万円程度かかることもあります。

修理が終わるまで全館空調が使えない

修理が終わるまで、生活に我慢をしいられる点は先ほど述べたことにつながります。冬や夏で寒さや暑さが厳しく、我慢できない場合は、実家やホテルなどで生活する、ということをシミュレーションしておくといざというときには慌てないですみそうです。

修理代が高い

先ほどから述べているように、壊れた箇所にもよりますが、部品があっても修理には数十万円かかることがあります。
ただ住まいは暮らしていくうちにいろいろな箇所に不具合が生じるものです。
全館空調システムだけでなく「修理は必ず発生するもの」と考えて、毎月少しずつ住まいの修理用に貯蓄することをお薦めします。

全館空調は太陽光発電と組み合わせるのがオススメ

全館空調システムはこれまで述べてきたように電気代がかかります。そこで、電気を自分でまかなう「太陽光発電」を同時に導入するのがお薦めです。

太陽光発電といえば、「自分の屋根で作った電気を売る」ということをイメージされる方も多いのではないでしょうか。
けれども、近年は電気代の値上がりから、作った電気は「自分の家で消費する」ほうが節約につながるのです。
全館空調にかかる電気代も自家発電でまかなえば、毎月の光熱費負担を心配する必要はありません。太陽光発電があれば、蓄電池を導入することで、災害などによる停電時にも非常に助かります。

全部屋にエアコンを付けるのと電気代はどれだけ変わるか

全館空調を導入することと、すべての部屋にエアコンを導入することにおける電気代の差はどれくらいになるのでしょうか。

初期費用

初期費用に関していえば、エアコンに軍配があがります。
エアコンは1台あたり10万円から30万円を超えるものまでさまざまです。
部屋数やエアコンの機種にもよりますが、それでも100万円まではかかりません。一方で、全館空調は100万円~300万円ほどになるので、かなり高額になります。

電気代

毎月の電気代はどうでしょうか。
これは一概にいえず、家の断熱性能によって異なってきます。断熱性能が低い住まいだと、毎月、数千円程度高くなることもあります。

アキュラホームでは、一般の住宅とアキュラホームで販売している「匠空調」(全館空調の家)にかかる光熱費を比較したデータを公開しています。この結果からは、全館空調の方が年間で3,900円弱高い結果となりました。この金額はそれほど大きな違いではないと思われますが、いかがでしょうか。

全館空調でなくても廊下にエアコンを設置すれば全室快適になるのでは?

ここまで読まれた方のなかには、「費用のかかる全館空調システムではなく、廊下などあらゆるところにエアコンを設置すれば温度が一定になるのでは」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

けれども、残念ながらそれはあり得ません。実は、エアコンでは、吹き出し口に設置温度の空気が集中して吐き出されます。空気を室内全体に流すことはできず、離れた場所まで最適な温度の空気がいきわたりません。全館空調では、ダクトや配管をつかって強い勢いで空気を吐き出すので、遠くまで同じ温度の空気がいきわたるのです。

まとめ

全館空調の住まいは、屋内全てを快適な温度にして暮らせるという大きなメリットがあることがわかりました。
温度差は、身体には思った以上に負担となります。リラックスして快適に過ごすのが住まいの目的なのですから、できる限り、身体に優しい環境の住まいにしたいものです。

アキュラホームでは、これまで培った経験を随所に施したオリジナルの全館空調システムの住まい「匠空調」をご提供しています。365日健康で快適な室温環境をつくる住まいで、皆様に喜ばれています。

「匠空調」には、ZEH基準の住まいであるうえに、10年の延長保証や、タイマー、エリア別の導入など、暮らす人の快適さを考えたさまざまな工夫が施されています。ぜひ、一度、「匠空調」の住まいを以下で御覧ください。
https://www.aqura.co.jp/lineup_spec/ventilation_home/

【記事監修】吉田 武(アキュラホーム埼玉 埼玉北支店 支店長)

家づくりという冒険の旅の水先案内人として、ご家族みんなにとってのお気に入りの家ができるように、暮らしやすさや楽しさを考えぬいたプランをご案内いたします!

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